【10月改定】厚生年金保険・健康保険の加入要件が緩和
厚生年金保険・健康保険に入る要件である「勤務先の従業員数」「勤務期間」が2022年10月1日から引き下げされる。
「勤務先の従業員数」が現行501人以上から101人以上、継続して雇用される見込みの「勤務期間」が1年以上から2か月以上の見込みに緩和される。
厚生労働省によると、これで加入者は45万人増える見通しで、大部分は非正規雇用とみられる。
厚生年金保険・健康保険加入のメリット・デメリット
厚生年金保険加入のメリットは、国民年金保険に加えて上乗せで老齢年金が増える、障害になった場合も障害年金が上乗せで増える、国民年金保険だけでは障害年金2級までだが3級まで補償範囲も広がる。遺族年金も子供の有無にかかわらず遺族に給付される。
健康保険加入のメリットは、病気などで働けなくなったときに傷病手当や産前産後に休業し給料がもらえない場合に出産手当金として給与の2/3がに相当が支給される。
短時間勤務で働く高齢者も多いが、病気などで長期に休むと収入が減り、貯蓄を取り崩さないといけない場合も発生するが、傷病手当を受け取れることで生活の安定につながることが期待できる。
デメリットとして、扶養範囲内で働いている方にとっては、社会保険料負担が増えることなる。
また、厚生年金や健康保険は労使折半で支払うことから、事業所にとっては新たな負担が生じる。
ちなみに年収150万円で60歳から厚生年金に加入した場合、月々11,600円で5年間加入すると65歳で3,200円毎月の受給額が増える。(厚生年金_ガイドブックより)
支払額と受取額を比較して損か得かという論点をよく耳にするが、これはあまり意味がないと思っている。なぜかというと、厚生年金保険や健康保険はあくまで国の社会保険の一環であり、被保険者もしくは受給者であれば国の補償が一生涯受けれるメリットがあるからだ。
何のために働いているのか考える機会に
今回の改正で、扶養範囲内で働かれている方は、転職したり、起業するなど働き方を変える方も出てくるかもしれませんね。「あなたにとっての働きがいや生きがいとは」「今後どのように働いてどんな暮らしがしたいか」など考えるいい機会となればいいなぁと私は思っているが、皆さんは、いかがだろうか?
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