先週、ゆうちょ財団主催の障がい者「親なき後を」のセミナーを受講しました。
私は、障がい者向け金融相談員をしていますが、まだまだ知らないことがたくさんあることを実感しました。

じつは、最近とくに気になっていることがあります。
それは「障がい者」という表記をよくみますが、「障害」「障がい」「障碍」使い方や意味に違いがあるのだろうか?ということです。

結論からいうと、実は、現在「障害」「障がい」「障碍」3通りの表記が存在しています。

国の「障害者基本法」では、

障害者とは「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、長期に渡り日常生活又は社会生活に相当な制限を受けるものをいう」と規定され、「障害」という表記になっています。

障がい者手帳

ATARIMAEプロジェクトによると

「障害者があたりまえに働けるニッポンへ」のATARIMAEプロジェクトによると、

「障害」という言葉は、もともとは「障碍(障礙)」と表記されていたが、戦後、簡略字体を採用する動きに伴い、「碍」「礙」は「害」という字に置き換えられた。そもそも「碍」は「さまたげ」という意味で、「傷つける、悪い影響をおよぼす」という意味の「害」とは根本的に異なる。そのため、本来の意味を通そうと、現在は「障碍」「障がい」と表現する団体・個人もある。

と説明しています。

NHK放送用語委員会では

他方、NHKの第1437回放送用語委員会(2019年9月6日)において、2020年にパラリンピックの東京開催を控え,「障害」の表記(「障害」「障がい」「障碍」) について改めて検討されています。

内容を抜粋すると

・福祉団体での統一見解はないようだ。ただ積極的に「障碍」をおす団体の意見として「精神分裂病」は「統合失調症」に変更されてイメージが改善しており,名称変更は重要だと主張している。「障碍」の「碍」は,常用漢字表には入っておらず、国に要望している段階である。「碍」は読みづらいという意見もある。

・大手新聞社・通信社は、すべて「障害」を使用(ただし固有名は別扱い)。テレビ局やスポーツ紙は「障害」を使う社と,「障害」を基本としつつ福祉に関する一部の番組では「障がい」を使う社がある。

・自治体では「障害」を「障がい」に改めている都道府県および政令指定都市(内閣府調査2014年現在)は、67の都道府県・政令指定都市のうち,23自治体が行政文書の表記を「障がい」に変更している。

一方、宝塚市は、2019年4月1日から「碍」を使用し、市の公文書「障がい者」→「障碍(がい)者」、「障がいのある方」→「障碍(がい)のある方」と表記に変更している。

・「日本障がい者スポーツ協会」では、2014年に「日本障害者スポーツ協会」から表記を変更している。

前出のATARIMAEプロジェクトでは、多くの人がわかりやすく、かつ音声読み上げソフトなどを使用してサイトを閲覧する視覚障害のある方への配慮として「障害」という漢字を採用している。

・識者の意見では、

・「障がい者」とか,「障がいのある人」など,特に人を表す場合にのみ使ってもよいというルールにしておくのがふさわしいのではないか。

・「障害」は,ベストな答えではないけれど,現状で,それ以外の「障がい」や「障碍」の表記の可能性をふさいでしまっているわけではない。

・大前提として障害者権利条約の“Nothing About Us Without Us”があり,それ抜きにはこのことばは考えられない。また、障害者の意見を尊重するということが一番大事だと思うが,意見がまとまっていない。

・時代の変化で、交ぜ書きも認める人が多くなっていることがわかる。パラリンピックが契機となって、障害者自身に変化が現れるかもしれない。世論調査をしたうえで再度検討してはどうか。

 

こんなにも、様々意見が交換されているとは知りませんでした。でも、障がいのある方にとって住みやすい社会であるように改善されていくためには大切なことですね。

「表記や呼び方に気を配る」コミュニケーションのはじめの一歩です。